2010年03月16日

本島調査

東京理科大の大学院生君が、今年一年間、

「四国・瀬戸内地方の過疎地域のまちづくりと生活の継承」というテーマで研究調査をしたいと

事前調査のため、11月から数回に亘って笠島地区を訪れ、アルテをたずねていただいている。

本格的には夏ごろからだそうだ。こちらのアートプロジェクトとも連携して行きましょうと

話し合っているところである。

宮本常一という民俗学者のことを伝えたところ

彼からメールが届いた。

『今のこの時期に宮本常一氏の書籍に出会えたことは幸運だったと

そして、過疎・高齢化ということについては、ネガティブなイメージや情報

が先行しがちで、地域にまだ引き出せていない潜在的な「力」が多く存在して

いることを実感しました。』 といううれしい内容だった。

過疎の町に歴史探訪を目的に訪れる方は多い、

私は今回 ぜひ 宮本常一氏の姿勢をご覧いただきたいと思う。

水面に一適のしずくが落とされ、それが波紋のように広がって行く様を想像してみる。

宮本常一氏の姿勢から 学ぶことは多い。「忘れられた日本人」(岩波文庫)では

氏は次のように語っている。

「今老人になっている人々が、その若い時代にどのような環境の中をどのように生きてきたかを描いてみようと思うようになった。
単なる懐古としてではなく、現在につながる問題として老人たちの果たした役割を考えてみたくなったのだ。
私の一番知りたいことは、今日の文化を築き上げてきた生産者のエネルギーというものがどうゆう人間関係や環境の中から生まれ出てきたかと言うことである。」(あとがきより)

新しいものを生み出す源となり、新しいものを支えている古いものの価値を見いだすこと

伝建地区に関わりアート活動を行う場合に重要な背骨になる言葉だと感じている。




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Posted by ギャラリーアルテ at 02:51│Comments(0)art
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