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2009年05月30日

リベラル・アーツ

リベラル・アーツ
リベラル・アーツ

日本には、芸術という概念がなかったことについて。

明治時代に、西周 (啓蒙家)により、リベラル・アートの訳語として日本語の「藝術」という言葉は

造語された。

原義は「人を自由にする学問」のことであり、それを学ぶことで非奴隷たる自由人としての教養

が身につくということである。

西洋における学問・技術の歴史には、まずリベラル・アーツ(論理学)が基礎としてあり、

それを土台にして専門分野があった。体系が古代から現在まで脈々と受け継がれているのが

西洋流儀。更に、それとは別の「機械的技術」があって、最初は低い位置づけだったが、

その後技術が世の中を変えていくことで、技術というものが、社会の中で大きく価値を

見出されることとなった。根底に リベラル・アーツという概念が社会に根付いているため

に、アートを認知する土台がある。

一方、日本をはじめとしてアジアは、西洋の学問・技術を輸入して、明治以降さらに

昭和の時代は社会が形作られた。職人的伝統は古くからあるが、上記の学問体系

の伝統がない社会だった。大学教育では、リベラル・アーツを唱っているが、近年では

ほとんど人気がなく、いきなり専門分野や「機械的技術」に入っていくところがある。

教育においても日本人には、政治や思想などの「大局的」なマクロな視線を

軽視する傾向にあると感じている。リベラル・アーツという基礎教養が抜けているからではないか。

アーティストや思想家は、変人とされる。

日本人ことに地方都市で「現代アート」が育たない、根つかない、共有できない、

大きな要因はリベラル・アーツという概念が

共有されていないことにあるのではないだろうか?

そういう意味で、私は、地域の人々とアートについて話すとき、大きなすれ違い、齟齬があると感じている。





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Posted by ギャラリーアルテ at 13:51│Comments(0)art
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